皆様おはようございますこんにちはこんばんは。
最初にお断りしておきますが、当記事のタイトルは某家庭用ゲーム機器メーカーとは一切関係ありません。ご了承下さい。
さて前回の記事の続きです。
今回も購入した順番に⑪~⑮と通し番号を付けて紹介します。靴の写真はもちろん、着用モデルも掲載します(写真もモデルも素人です)。業界用語が頻出しますので、分からない場合はワード検索するかブラウザバックして下さい。
紹介した靴に関するレビューはあくまで個人的意見です。読者の中で同じ靴を所有している人やそれこそ業界内の人がいたとしても、それぞれの生活スタイルによって見解に差が生じてしまうことをご了承下さい。また靴そのものにも個体差があることをご理解下さい。
※モデル情報※
・身長170cm。体重70kg。
・年齢:おっさん
・見た目:おっさん
・職業:おっさん
・足のサイズ:25.5cm弱(左足のほうがやや大きい)
・体型:中年太り
⑪【オールデン 6738】

メーカー:Alden(アメリカ)
型番/通称:6738
形式:ペニーローファー
カラー:ライトブラウン
サイズ:US7.5
革:カーフ(牛)
靴重量:833g
前回(⑩オールデン)で革靴コレクションを締めるつもりが、サイズ不適合と言うイレギュラーに見舞われ、キレイに着地することが出来ませんでした。自分の足型に合わせるべく部屋履きとメンテナンスを繰り返しながら革のストレッチを続けているうちに、「やっぱ外でもローファー履きたいよおおお!」とムラムラが溜まって来ました。これは先の「⑩オールデン」の屋外デビューが頓挫してしまった反動による感情かも知れないですね。中古靴サイトからリストアップして、「⑩オールデン」の購入価格の更に〇分の1の価格でこちらを購入しました。
「オールデン 6738」とワード検索してもこの靴に関する情報に辿り着けませんでした。インソールに刻まれた番号及びロゴマークのデザインから1981年11月製造の靴だと思われます(前の持ち主も「ビンテージ靴」と記載して売りに出していた)。適度に履き込まれてはいたもののソールはそこまで擦り減っておらず(交換跡も無し)、保存状態も良かったようで、アッパーのヘタリもありませんでした。
前回の失敗からサイズはUS7.5を選択。一応足にフィットするものの、靴下を薄手のフットカバー(写真のモデルが着用しているヤツ)にすると少しだけカカトがカパカパする。フツーの綿ソックスにすると長時間履いているうちに甲が痛くなってくる。なので少し厚手のフットカバーにするか、少し薄手の綿ソックスにするか、それともインナーのつま先にパッドを貼ろうか検討中です。

シャツ:Polo Ralph Lauren
パンツ:Steteco.com
これまで10足の靴を購入、着用、メンテナンスをしてきた中で、最初に革靴を買った数十年前には考えもしなかったくらい、様々な仕様の革靴を履いてみたいと思うようになりました(それだけ歳を取ったってことですネ)。今回選んだこのローファーもただのスムースレザーではなく、「シボ革ってどんなコーディネートが出来るんだろう(ワクワク♪)」と思って購入しました。もうひとつ、選んだ決め手として「色がライトブラウン」だったのがあります。先の「⑤オールデン966」を購入した時に買い揃えた同色のメンテ用品(クリーム・ワックス・ブラシ)をそのまま流用できるので、メンテ用品の追加出費がいらないワケです。…と思っていたんだけど、いざメンテを始めると、シボ革の溝や履きシワにクリームやワックスの顔料が埋まってしまい、結構これが(見る角度によって)目立つようになりました。顔料が残らないようにブラシや布を強くかけてしまうと、今度は折角磨いたワックスの膜が剥がれて光沢を失ってしまいます。シボ革はその外観から同色のスムースレザーよりも汚れが目立たないと言うメリットがあるにもかかわらず、これでは逆効果です(これは単に自分の靴磨きが下手ってのもあるがw)。スキルが上がるまでの間、しばらくはニュートラル(無色)のクリームとワックスを使うことになりそうです。
※今回の靴、及びライトブラウンって色に限らず、一般的に明るい色のクリームやワックスは顔料が残りやすい(目立ちやすい)と言われています。
[5項目自己採点(25点満点)]
ルックス:3.5
履き心地:4.0
汎用性:3.5
コスパ:4.0
満足度:3.5
合計:18.5
⑫【オールデン 772】

メーカー:Alden(アメリカ)
型番/通称:772
形式:タッセルローファー
カラー:バーガンディ
サイズ:US7.5
革:コードバン(馬)
靴重量:945g
オールデンは他のアパレルブランドから別注オファーを受けることが多く、それらのコラボモデルにはインソールに両社のロゴや名前が記載されています(ダブルネームと呼ぶらしい)。それでも例外的にオールデンのロゴも名前も記載されない別注メーカーがある。それが今回紹介する「型番772」、ブルックスブラザーズの別注モデルです。
なぜ記載されないのか?…創業がオールデンよりも古いこと(ブルックス~:1818年。オールデン:1884年)。創業当初は小さな医療靴(矯正靴)メーカーに過ぎなかったオールデンにブルックスが声をかけ、世界的な靴メーカーへと押し上げた経緯があること、と言われています。そんなワケで、ブルックスの別注モデルにはブルックスのロゴしか記載されていません。更にそのような恩義?があるせいか知りませんが、ブルックスの別注モデルは他ブランドの別注モデルよりも「革の良いところ」を優先的に使用しているとかなんとか(あくまでウワサです)。
こちらは既にヒール交換とハーフラバー装着を1回以上済ませていて、更に履き口とタンの間にリペア跡もあります(前の持ち主は甲が随分と高かったのでしょうか)。中古車で言うところの「修復歴あり」ってヤツですね。そもそもソールのリペアを済ませた中古靴は今までも購入しているし、履き口のリペア跡も全然気になるレベルではなかったので購入しました。オールデンの靴はブルックス別注だって中古市場ではそこそこ良い値段するんだけど、「修復歴あり」ってことで売り主が最初から価格を下げて出品していたおかげで、自分でも購入できたワケです。
この靴(タッセル(=房飾り)ローファー)を選んだ理由としては、ペニーローファーとの差別化ができること。ドレスシューズのような堅苦しさがなく、コーディネートに独特の「抜け感」を演出しやすいこと。ブルックス別注のコードバン靴だったこと。そして何より、今年の冬アニメ(2022年1月~3月期)で某田舎の某中学校にひとりだけセーラー服を着て通う某ヒロインが同じタッセルローファー(房飾りの模様は少し異なるけど)を履いていたから、でしょうか。…あ、この靴買ったのもっと前だったわw
※某ヒロインが履いている靴の房飾りは「キルトタッセル」と呼ばれています

カットソー:Saint James
パンツ:Dickies
サイズはUS7.5でフィッティングは問題なし。カカトの後ろに隙間も無く、本来ならカパカパしないのだが、履き口のリペアにより通常品よりも甲が高くなっていた(=甲の隙間が多い)ので、どの厚みの靴下を履いても踏み出す時にカカトが付いてこなくなった。これはタンの裏にパッドを貼ってギリギリ対処。リペア品とは思えないくらいアッパーの革質は良い。オールデンのコードバンの「#8」の面目躍如と言ったところか。ただペニーローファーよりも履き口が広く、タンも短いため、結果的に足の甲を支持する面積が少ない。タンパッドを貼ったことでカカトが付いて来るようになったとは言え、さすがに某ヒロインのようにこの靴を履いたまま走ったり踊ったりは出来ません。例えは悪いですが、設置面積の少ないサンダルを履いているような感覚です。あとこれは当然と言えば当然なんですが、タッセルが甲の上でパタパタ跳ねるので、歩くたびに甲をつつかれるような感触があります。
[5項目自己採点(25点満点)]
ルックス:4.0
履き心地:4.0
汎用性:3.0
コスパ:4.0
満足度:4.0
合計:19.0
⑬【フローシャイム ケンムーア】

メーカー:Florsheim(アメリカ)
型番/通称:93605/Kenmoor
形式:フルブローグ
カラー:バーガンディ
サイズ:US7.5
革:コードバン(馬)
靴重量:1211g
コードバンのフルブローグと言うと、自分には憧れの靴として「オールデン975」がある。ただこれまで何度も述べたように、この靴は今でも(これからも)中古市場ですら手の届かない価格帯である。そんな中、同じくアメリカの靴メーカーであるフローシャイムの「コードバン&バーガンディ&フルブローグ」が自分の購入基準とも言える〇〇〇〇〇円以下で売りに出されていたので即決購入しました(ちなみにトップリフト交換&ハーフラバー付き)。
右の履き口のカカト部分にいわゆる履き潰し(=靴ベラ使わないで無理やり履いちゃった跡)による革の亀裂が数ミリあったものの、アッパー全体にクラックが広がるような裂け目ではないだろうと販売ページの写真から判断。実際に商品が届いて確認しても全然気になるレベルではありませんでした。裂け目部分(革の地肌が見えちゃってる部分)には上からバーガンディ色の靴クリームを塗って対処しています。また購入前には気付かなかった(売り主が情報提供していなかった)のですが、右のカカト側に溶剤が付着した跡のような色ハゲがありました。セルフスタンドで給油中にうっかり付いちゃったのか、店頭で消毒液が付いちゃったのか、原因は不明です。まあ色ハゲ箇所がカカトだし、大きさもコーヒー豆くらいだし、周囲の艶と同調させればバレないだろうと考えて、その部分をワックス盛り盛りで光らせるようにしています。ちなみに履き心地はメチャメチャ良い。購入前にサイズ合わせができない中古靴の中でも「当たり」だった。
※某ファッション系動画内で出演者が体験した「このご時世ならではの新たな革靴の敵」として「消毒液」を挙げていました。店頭の消毒液スタンドを足で踏んだら液が手の平を超えて飛び散り、履いていた革靴のアッパーに付着して元の色がハゲてしまったそうです。この情報を得てから自分も消毒液を使う時は、それが足で踏むタイプの消毒液スタンドでもなるべく足元から離れた位置になるように手を遠く差し出して、手で押すようにしています。

ジャケット:Kinloch Anderson
シャツ:Brooks Brothers
ジーンズ:Red Card
1983年4月製造(売り主の情報)ってことで、この靴もビンテージに入ると思う。濃い色のために写真では分かりにくいが、アッパーは既に経年変化による色ムラも発生していて(色ハゲじゃないよ)、それらが見る角度によって様々な表情を見せてくれる。あとは革が割けないようにメンテナンスを意識するだけなのだが…。カーフと異なりコードバンのメンテではその独特の深い艶を取り戻すために「表面の細かい起毛を押し潰す」作業が必要になる(艶にこだわらず、ただ靴を長持ちさせるんであれば、この作業は端折っても良い)。具体的には「堅い棒をゴリゴリ押し付ける(表現がエロいw)」だけなんだが、40年近く前の革なので、相手が嫌がっていることに気づかずそのまま力任せに堅い棒をオラオラ押し付けるとビリッと破れてしまい、もう元には戻らなくなってしまうことも危惧しなければならない(だから言い方がエロいw)。実はもうすでにその兆しが見えていて、アイレット(=靴紐の穴)周辺には亀裂が入っている部分もある。コードバン靴に限らずメンテをする時には靴紐を外したいのだが、頻繁に穴に出し入れしてると(おいw)穴がどんどんガバガバになって(やめろw)使い物にならなくなってしまう。なのでこの靴に限っては負担がかからないように穴の周りにクリームをたっぷり馴染ませてからゆっくりとジラすように穴に出し入れをして(おまわりさーん!)、普段の脱着の時も一気に紐を縛り上げるのではなく、ゆっくり、じんわりと引っ張ったり緩めることを心掛けています。あ、それ以外の靴は一気にグイッと紐を縛り上げたり、一気にガバッと紐を広げたりしてるよ(ダメだコイツ。早くなんとかしないとw)。
[5項目自己採点(25点満点)]
ルックス:4.5
履き心地:4.5
汎用性:4.5
コスパ:4.5
満足度:4.5
合計:22.5
⑭【クリッシー 2263】

メーカー:Crisci(イタリア)
型番/通称:2263
形式:フルブローグ
カラー:ライトブラウン
サイズ:EU40
革:カーフ(牛)
靴重量:984g
革靴に関する情報(ネット記事や動画など)にたくさん触れるようになって、かつてイタリアに「Tanino Crisci(タニノ・クリスチー)」という靴メーカーがあったことを知った。経営難により2011年に廃業となったが、創業は1876年とオールデンよりも古く、革質・製法ともに素晴らしいと評判で、現在残っている靴(デッドストック)はマニアからも注目される逸品と称されているとか。販売ページでこの靴を見るまでは当メーカーのことを知らなかったのだが、ワード検索してブランド概要を知り、興味を持ちました。トゥの装飾はウィングチップなのにカカト側に装飾が無い変則的フルブローグ仕様であること。甲の横幅が広く張り出しているグラマラスボディのため先の「⑤オールデン966」と差別化できそうなこと。更に新品未使用で〇〇〇〇〇円以下だったことが決め手になり、購入を決めました。この時は「タニノクリスチーのデッドが〇〇〇〇〇円以下で買えたなんて!」と舞い上がっていました。
販売ページや販売コメントには「CRISCI」とメーカー記載されているものの、「TANINO」の文字はどこにもありませんでした。自分なりに「イタリア 靴 CRISCI」でワード検索したら真っ先に「タニノクリスチー」が出てきたのでまんま信じてしまったのですが、靴が届くまでの数日間で更にワード検索を深掘りすると、同じ綴りで「Crisci(クリッシー)」と呼ばれる靴メーカーがイタリアに存在することを知りました。クリッシーは現在も稼働中で、日本の某量販店とも正規取引しているようです。つまるところ自分はタニノクリスチーと間違えてクリッシーを購入してしまったワケですが、アッパーもソールも本革だし、新品未使用の靴が店頭価格の〇分の1の値段だったし、そこまで大損してないかなと気持ちを切り替えることにしました(精神的に大損してはいますがw)。
さて手元に届いた靴を確認する。まず同梱されていた靴紐の長さ(90cm)にドン引き。革靴の場合、アイレットが4穴だったら65~70cmがデフォ。90cmもあったら紐の先が地面を引きずってしまう。これはソッコーで量産品と交換しました。更に見た目のボリュームに騙されそうだが、「⑩オールデン」のペニーローファー(999g)よりも軽い。他の14足の靴と比べてもこの軽さはおかしい。軽量化を目指しているスニーカーじゃないんだから、これは明らかに見えないとこで材料をケチっているに違いない。「ソールの中がスッカスカでコルクがほとんど入ってない」とか「つま先やカカトの芯材がチャラい」とか「革の鞣し工程が少ない」とか。それならあの価格でも納得するけど…。更に更にプレメンテの時、裁縫に使われていた糸の染料(黒)がリムーバーや靴クリームの成分に溶け出してアッパーが雨染みのように薄黒く滲んでしまったのはドン引きを超えてガッカリしました。結局染み出しが無くなるまでリムーバーとクリームを塗っては拭き取り、塗っては拭き取りを繰り返すことに…。履く前からアッパーに経年変化の雰囲気が出てしまったのは不本意と言うべきか不測と言うべきか…。

ジャケット:不明(古着)
シャツ:Levi's
パンツ:Grown & Sawn
ダメ出しばかりしてもしょうがない。逆に考えるんだ。今後この靴に傷や染みや汚れが付こうが気遣う必要はない(一応メンテはするけど)。どうしても外で履くのが嫌になったら、靴磨きの練習用として使えばいい。ルックスや履き心地、コーディネートの汎用性はそこまで悪くないのだから、履き続けているうちに愛着が湧いてくるかも知れない。開き直って使い続ければ、知らぬ間に他の14足よりも回収率が上がっているかも知れない。…あ、あれ?もしかしてこの靴、言うほど嫌いじゃないのかもw
[5項目自己採点(25点満点)]
ルックス:3.5
履き心地:4.0
汎用性:3.5
コスパ:3.0
満足度:2.5
合計:16.5
⑮【チャーチ ライダー】

メーカー:Church's(イギリス)
型番/通称:7343-89/Ryder
形式:チャッカブーツ
カラー:マラッカ
サイズ:UK6.5
革:カーフスエード(牛)
靴重量:1213g
ここまで14足の革靴を購入。靴棚に収められるスペースはあと1足分しかなくなった。いよいよ次に購入する靴が本当に「締めの1足」となったワケだ。そうなるとやはり前の記事で紹介した「中古市場でも高くてなかなか手が出せないオールデン&コードバン&バーガンディの逸品」を…と考えたのだが、オールデンの靴は既に5足持ってるし、コードバンの靴は7足持ってるし、バーガンディ色の靴も3足持ってることに気づき、これ以上同じ系統の靴があっても却ってローテーションに困ると判断しました。そこでまだ持っていない仕様で、自分の生活スタイルに合っている(合わせられそう)な靴を探した結果、「スエードのチャッカブーツ」に辿り着きました。
※わざわざ「締めの1足」と銘打って靴を買い足すことしなくてもいいじゃん、ってツッコミは無しでお願いしますw
現行のチャーチ(2013年以降)は「五都市チャーチ」と呼ばれていて、直営店を構える五都市(順番にロンドン、ニューヨーク、パリ、ミラノ、東京)がインソールのロゴに文字通り記載されている。プラダに買収される1999年よりも前、つまりインソールにミラノと追記される前のチャーチを「旧チャーチ」「旧旧チャーチ」と呼んだり、それぞれ「三都市チャーチ」「二都市チャーチ」と区別されたりする。こんな風に呼ばれるようになったのは単に製造年代を把握するためのものではなく、プラダ買収後のチャーチの品質が悪くなったと囁かれるようになったかららしい。そのせいなのか分からないが、三都市以前のモデルは今でも高い値段で中古市場に出ている。自分が購入したモデルは「四都市チャーチ」。つまりプラダ買収後で東京に直営店がオープンする前のものである。
同シリーズには自分が購入した「ライダー(無印)」と、もうひとつ「ライダー3」ってモデルがある(なぜか「ライダー2」は検索しても出てこないw)。アッパーはどちらも同じで「無印」がクレープソール(天然ゴム)、「3」がダイナイトソール(人工ゴム)を底部に使用している。クレープソールのほうがダイナイトソールよりも柔らかく、それが衝撃吸収性や履き心地の良さに繋がっている。ただ濡れた路面ではクレープソールのほうが滑りやすく(それでもレザーソールよりは滑らないけど)、また天然ゴムゆえに熱を持ったアスファルトやタイル路面の上、更にセルフスタンドなどでガソリンや灯油がごぼれた場所を通るとソールが溶け出す恐れもある。そしてクレープソールは表面がネバネバのニチャニチャなので路面上のゴミ、砂、ホコリ、髪の毛などがくっついてしまい、この靴履いて出歩いていたらすぐに靴底が真っ黒になる。しかもネバネバのニチャニチャなので汚れをブラシで払い落とすことができない。まあ一度汚れが付いた場所はもうネバネバのニチャニチャではなくなるので、その上から汚れが盛られることはなくなるけどねw

ベスト:Urban Research
カットソー:Saint James
パンツ:Orslow
サイズがUK6.5なのでもしかしたらキツイ(履けない)かなと心配したが、実際はジャストフィット。アイレットが2穴なので脱着も他の紐靴よりラク。足首部分に余裕がないせいか履き口が大きく開かないのだが、内側の革が銀付きなので、履く時もそこまで抵抗なく足が滑って入ってくれる。アッパーの起毛は長く、ブラッシングしてもなかなか整わない。良い革を使っているのは間違いないのだが、同じスエード靴だったら「⑥クロケット&ジョーンズ」のほうが上質な肌触りを感じる。やはりミラノ買収後のチャーチの品質は劣ってしまうのか…なんて思わない。そこは「腐ってもチャーチ」である(いやもともと腐ってないわ!)。履いてしまえば当然ロゴは見えなくなるので「何都市チャーチ」かなんて関係ない。コーディネートの守備範囲も広いし、雨の日にも履けるし、スエードだからスムースレザーの靴よりもメンテナンスは遥かにラク(ブラッシングするだけ)。総じてコスパは高い。締めの1足にふさわしいポテンシャルを持った靴だと自負している。
[5項目自己採点(25点満点)]
ルックス:4.5
履き心地:4.0
汎用性:4.0
コスパ:4.5
満足度:4.5
合計:21.5
以上で革靴コレクション全15足の紹介が終わりました。
次回はこの15足をまとめて比較したり色々と考えを述べようと思います。
そんじゃ、また☆
最初にお断りしておきますが、当記事のタイトルは某家庭用ゲーム機器メーカーとは一切関係ありません。ご了承下さい。
さて前回の記事の続きです。
今回も購入した順番に⑪~⑮と通し番号を付けて紹介します。靴の写真はもちろん、着用モデルも掲載します(写真もモデルも素人です)。業界用語が頻出しますので、分からない場合はワード検索するかブラウザバックして下さい。
紹介した靴に関するレビューはあくまで個人的意見です。読者の中で同じ靴を所有している人やそれこそ業界内の人がいたとしても、それぞれの生活スタイルによって見解に差が生じてしまうことをご了承下さい。また靴そのものにも個体差があることをご理解下さい。
※モデル情報※
・身長170cm。体重70kg。
・年齢:おっさん
・見た目:おっさん
・職業:おっさん
・足のサイズ:25.5cm弱(左足のほうがやや大きい)
・体型:中年太り
⑪【オールデン 6738】

メーカー:Alden(アメリカ)
型番/通称:6738
形式:ペニーローファー
カラー:ライトブラウン
サイズ:US7.5
革:カーフ(牛)
靴重量:833g
前回(⑩オールデン)で革靴コレクションを締めるつもりが、サイズ不適合と言うイレギュラーに見舞われ、キレイに着地することが出来ませんでした。自分の足型に合わせるべく部屋履きとメンテナンスを繰り返しながら革のストレッチを続けているうちに、「やっぱ外でもローファー履きたいよおおお!」とムラムラが溜まって来ました。これは先の「⑩オールデン」の屋外デビューが頓挫してしまった反動による感情かも知れないですね。中古靴サイトからリストアップして、「⑩オールデン」の購入価格の更に〇分の1の価格でこちらを購入しました。
「オールデン 6738」とワード検索してもこの靴に関する情報に辿り着けませんでした。インソールに刻まれた番号及びロゴマークのデザインから1981年11月製造の靴だと思われます(前の持ち主も「ビンテージ靴」と記載して売りに出していた)。適度に履き込まれてはいたもののソールはそこまで擦り減っておらず(交換跡も無し)、保存状態も良かったようで、アッパーのヘタリもありませんでした。
前回の失敗からサイズはUS7.5を選択。一応足にフィットするものの、靴下を薄手のフットカバー(写真のモデルが着用しているヤツ)にすると少しだけカカトがカパカパする。フツーの綿ソックスにすると長時間履いているうちに甲が痛くなってくる。なので少し厚手のフットカバーにするか、少し薄手の綿ソックスにするか、それともインナーのつま先にパッドを貼ろうか検討中です。

シャツ:Polo Ralph Lauren
パンツ:Steteco.com
これまで10足の靴を購入、着用、メンテナンスをしてきた中で、最初に革靴を買った数十年前には考えもしなかったくらい、様々な仕様の革靴を履いてみたいと思うようになりました(それだけ歳を取ったってことですネ)。今回選んだこのローファーもただのスムースレザーではなく、「シボ革ってどんなコーディネートが出来るんだろう(ワクワク♪)」と思って購入しました。もうひとつ、選んだ決め手として「色がライトブラウン」だったのがあります。先の「⑤オールデン966」を購入した時に買い揃えた同色のメンテ用品(クリーム・ワックス・ブラシ)をそのまま流用できるので、メンテ用品の追加出費がいらないワケです。…と思っていたんだけど、いざメンテを始めると、シボ革の溝や履きシワにクリームやワックスの顔料が埋まってしまい、結構これが(見る角度によって)目立つようになりました。顔料が残らないようにブラシや布を強くかけてしまうと、今度は折角磨いたワックスの膜が剥がれて光沢を失ってしまいます。シボ革はその外観から同色のスムースレザーよりも汚れが目立たないと言うメリットがあるにもかかわらず、これでは逆効果です(これは単に自分の靴磨きが下手ってのもあるがw)。スキルが上がるまでの間、しばらくはニュートラル(無色)のクリームとワックスを使うことになりそうです。
※今回の靴、及びライトブラウンって色に限らず、一般的に明るい色のクリームやワックスは顔料が残りやすい(目立ちやすい)と言われています。
[5項目自己採点(25点満点)]
ルックス:3.5
履き心地:4.0
汎用性:3.5
コスパ:4.0
満足度:3.5
合計:18.5
⑫【オールデン 772】

メーカー:Alden(アメリカ)
型番/通称:772
形式:タッセルローファー
カラー:バーガンディ
サイズ:US7.5
革:コードバン(馬)
靴重量:945g
オールデンは他のアパレルブランドから別注オファーを受けることが多く、それらのコラボモデルにはインソールに両社のロゴや名前が記載されています(ダブルネームと呼ぶらしい)。それでも例外的にオールデンのロゴも名前も記載されない別注メーカーがある。それが今回紹介する「型番772」、ブルックスブラザーズの別注モデルです。
なぜ記載されないのか?…創業がオールデンよりも古いこと(ブルックス~:1818年。オールデン:1884年)。創業当初は小さな医療靴(矯正靴)メーカーに過ぎなかったオールデンにブルックスが声をかけ、世界的な靴メーカーへと押し上げた経緯があること、と言われています。そんなワケで、ブルックスの別注モデルにはブルックスのロゴしか記載されていません。更にそのような恩義?があるせいか知りませんが、ブルックスの別注モデルは他ブランドの別注モデルよりも「革の良いところ」を優先的に使用しているとかなんとか(あくまでウワサです)。
こちらは既にヒール交換とハーフラバー装着を1回以上済ませていて、更に履き口とタンの間にリペア跡もあります(前の持ち主は甲が随分と高かったのでしょうか)。中古車で言うところの「修復歴あり」ってヤツですね。そもそもソールのリペアを済ませた中古靴は今までも購入しているし、履き口のリペア跡も全然気になるレベルではなかったので購入しました。オールデンの靴はブルックス別注だって中古市場ではそこそこ良い値段するんだけど、「修復歴あり」ってことで売り主が最初から価格を下げて出品していたおかげで、自分でも購入できたワケです。
この靴(タッセル(=房飾り)ローファー)を選んだ理由としては、ペニーローファーとの差別化ができること。ドレスシューズのような堅苦しさがなく、コーディネートに独特の「抜け感」を演出しやすいこと。ブルックス別注のコードバン靴だったこと。そして何より、今年の冬アニメ(2022年1月~3月期)で某田舎の某中学校にひとりだけセーラー服を着て通う某ヒロインが同じタッセルローファー(房飾りの模様は少し異なるけど)を履いていたから、でしょうか。…あ、この靴買ったのもっと前だったわw
※某ヒロインが履いている靴の房飾りは「キルトタッセル」と呼ばれています

カットソー:Saint James
パンツ:Dickies
サイズはUS7.5でフィッティングは問題なし。カカトの後ろに隙間も無く、本来ならカパカパしないのだが、履き口のリペアにより通常品よりも甲が高くなっていた(=甲の隙間が多い)ので、どの厚みの靴下を履いても踏み出す時にカカトが付いてこなくなった。これはタンの裏にパッドを貼ってギリギリ対処。リペア品とは思えないくらいアッパーの革質は良い。オールデンのコードバンの「#8」の面目躍如と言ったところか。ただペニーローファーよりも履き口が広く、タンも短いため、結果的に足の甲を支持する面積が少ない。タンパッドを貼ったことでカカトが付いて来るようになったとは言え、さすがに某ヒロインのようにこの靴を履いたまま走ったり踊ったりは出来ません。例えは悪いですが、設置面積の少ないサンダルを履いているような感覚です。あとこれは当然と言えば当然なんですが、タッセルが甲の上でパタパタ跳ねるので、歩くたびに甲をつつかれるような感触があります。
[5項目自己採点(25点満点)]
ルックス:4.0
履き心地:4.0
汎用性:3.0
コスパ:4.0
満足度:4.0
合計:19.0
⑬【フローシャイム ケンムーア】

メーカー:Florsheim(アメリカ)
型番/通称:93605/Kenmoor
形式:フルブローグ
カラー:バーガンディ
サイズ:US7.5
革:コードバン(馬)
靴重量:1211g
コードバンのフルブローグと言うと、自分には憧れの靴として「オールデン975」がある。ただこれまで何度も述べたように、この靴は今でも(これからも)中古市場ですら手の届かない価格帯である。そんな中、同じくアメリカの靴メーカーであるフローシャイムの「コードバン&バーガンディ&フルブローグ」が自分の購入基準とも言える〇〇〇〇〇円以下で売りに出されていたので即決購入しました(ちなみにトップリフト交換&ハーフラバー付き)。
右の履き口のカカト部分にいわゆる履き潰し(=靴ベラ使わないで無理やり履いちゃった跡)による革の亀裂が数ミリあったものの、アッパー全体にクラックが広がるような裂け目ではないだろうと販売ページの写真から判断。実際に商品が届いて確認しても全然気になるレベルではありませんでした。裂け目部分(革の地肌が見えちゃってる部分)には上からバーガンディ色の靴クリームを塗って対処しています。また購入前には気付かなかった(売り主が情報提供していなかった)のですが、右のカカト側に溶剤が付着した跡のような色ハゲがありました。セルフスタンドで給油中にうっかり付いちゃったのか、店頭で消毒液が付いちゃったのか、原因は不明です。まあ色ハゲ箇所がカカトだし、大きさもコーヒー豆くらいだし、周囲の艶と同調させればバレないだろうと考えて、その部分をワックス盛り盛りで光らせるようにしています。ちなみに履き心地はメチャメチャ良い。購入前にサイズ合わせができない中古靴の中でも「当たり」だった。
※某ファッション系動画内で出演者が体験した「このご時世ならではの新たな革靴の敵」として「消毒液」を挙げていました。店頭の消毒液スタンドを足で踏んだら液が手の平を超えて飛び散り、履いていた革靴のアッパーに付着して元の色がハゲてしまったそうです。この情報を得てから自分も消毒液を使う時は、それが足で踏むタイプの消毒液スタンドでもなるべく足元から離れた位置になるように手を遠く差し出して、手で押すようにしています。

ジャケット:Kinloch Anderson
シャツ:Brooks Brothers
ジーンズ:Red Card
1983年4月製造(売り主の情報)ってことで、この靴もビンテージに入ると思う。濃い色のために写真では分かりにくいが、アッパーは既に経年変化による色ムラも発生していて(色ハゲじゃないよ)、それらが見る角度によって様々な表情を見せてくれる。あとは革が割けないようにメンテナンスを意識するだけなのだが…。カーフと異なりコードバンのメンテではその独特の深い艶を取り戻すために「表面の細かい起毛を押し潰す」作業が必要になる(艶にこだわらず、ただ靴を長持ちさせるんであれば、この作業は端折っても良い)。具体的には「堅い棒をゴリゴリ押し付ける(表現がエロいw)」だけなんだが、40年近く前の革なので、相手が嫌がっていることに気づかずそのまま力任せに堅い棒をオラオラ押し付けるとビリッと破れてしまい、もう元には戻らなくなってしまうことも危惧しなければならない(だから言い方がエロいw)。実はもうすでにその兆しが見えていて、アイレット(=靴紐の穴)周辺には亀裂が入っている部分もある。コードバン靴に限らずメンテをする時には靴紐を外したいのだが、頻繁に穴に出し入れしてると(おいw)穴がどんどんガバガバになって(やめろw)使い物にならなくなってしまう。なのでこの靴に限っては負担がかからないように穴の周りにクリームをたっぷり馴染ませてからゆっくりとジラすように穴に出し入れをして(おまわりさーん!)、普段の脱着の時も一気に紐を縛り上げるのではなく、ゆっくり、じんわりと引っ張ったり緩めることを心掛けています。あ、それ以外の靴は一気にグイッと紐を縛り上げたり、一気にガバッと紐を広げたりしてるよ(ダメだコイツ。早くなんとかしないとw)。
[5項目自己採点(25点満点)]
ルックス:4.5
履き心地:4.5
汎用性:4.5
コスパ:4.5
満足度:4.5
合計:22.5
⑭【クリッシー 2263】

メーカー:Crisci(イタリア)
型番/通称:2263
形式:フルブローグ
カラー:ライトブラウン
サイズ:EU40
革:カーフ(牛)
靴重量:984g
革靴に関する情報(ネット記事や動画など)にたくさん触れるようになって、かつてイタリアに「Tanino Crisci(タニノ・クリスチー)」という靴メーカーがあったことを知った。経営難により2011年に廃業となったが、創業は1876年とオールデンよりも古く、革質・製法ともに素晴らしいと評判で、現在残っている靴(デッドストック)はマニアからも注目される逸品と称されているとか。販売ページでこの靴を見るまでは当メーカーのことを知らなかったのだが、ワード検索してブランド概要を知り、興味を持ちました。トゥの装飾はウィングチップなのにカカト側に装飾が無い変則的フルブローグ仕様であること。甲の横幅が広く張り出しているグラマラスボディのため先の「⑤オールデン966」と差別化できそうなこと。更に新品未使用で〇〇〇〇〇円以下だったことが決め手になり、購入を決めました。この時は「タニノクリスチーのデッドが〇〇〇〇〇円以下で買えたなんて!」と舞い上がっていました。
販売ページや販売コメントには「CRISCI」とメーカー記載されているものの、「TANINO」の文字はどこにもありませんでした。自分なりに「イタリア 靴 CRISCI」でワード検索したら真っ先に「タニノクリスチー」が出てきたのでまんま信じてしまったのですが、靴が届くまでの数日間で更にワード検索を深掘りすると、同じ綴りで「Crisci(クリッシー)」と呼ばれる靴メーカーがイタリアに存在することを知りました。クリッシーは現在も稼働中で、日本の某量販店とも正規取引しているようです。つまるところ自分はタニノクリスチーと間違えてクリッシーを購入してしまったワケですが、アッパーもソールも本革だし、新品未使用の靴が店頭価格の〇分の1の値段だったし、そこまで大損してないかなと気持ちを切り替えることにしました(精神的に大損してはいますがw)。
さて手元に届いた靴を確認する。まず同梱されていた靴紐の長さ(90cm)にドン引き。革靴の場合、アイレットが4穴だったら65~70cmがデフォ。90cmもあったら紐の先が地面を引きずってしまう。これはソッコーで量産品と交換しました。更に見た目のボリュームに騙されそうだが、「⑩オールデン」のペニーローファー(999g)よりも軽い。他の14足の靴と比べてもこの軽さはおかしい。軽量化を目指しているスニーカーじゃないんだから、これは明らかに見えないとこで材料をケチっているに違いない。「ソールの中がスッカスカでコルクがほとんど入ってない」とか「つま先やカカトの芯材がチャラい」とか「革の鞣し工程が少ない」とか。それならあの価格でも納得するけど…。更に更にプレメンテの時、裁縫に使われていた糸の染料(黒)がリムーバーや靴クリームの成分に溶け出してアッパーが雨染みのように薄黒く滲んでしまったのはドン引きを超えてガッカリしました。結局染み出しが無くなるまでリムーバーとクリームを塗っては拭き取り、塗っては拭き取りを繰り返すことに…。履く前からアッパーに経年変化の雰囲気が出てしまったのは不本意と言うべきか不測と言うべきか…。

ジャケット:不明(古着)
シャツ:Levi's
パンツ:Grown & Sawn
ダメ出しばかりしてもしょうがない。逆に考えるんだ。今後この靴に傷や染みや汚れが付こうが気遣う必要はない(一応メンテはするけど)。どうしても外で履くのが嫌になったら、靴磨きの練習用として使えばいい。ルックスや履き心地、コーディネートの汎用性はそこまで悪くないのだから、履き続けているうちに愛着が湧いてくるかも知れない。開き直って使い続ければ、知らぬ間に他の14足よりも回収率が上がっているかも知れない。…あ、あれ?もしかしてこの靴、言うほど嫌いじゃないのかもw
[5項目自己採点(25点満点)]
ルックス:3.5
履き心地:4.0
汎用性:3.5
コスパ:3.0
満足度:2.5
合計:16.5
⑮【チャーチ ライダー】

メーカー:Church's(イギリス)
型番/通称:7343-89/Ryder
形式:チャッカブーツ
カラー:マラッカ
サイズ:UK6.5
革:カーフスエード(牛)
靴重量:1213g
ここまで14足の革靴を購入。靴棚に収められるスペースはあと1足分しかなくなった。いよいよ次に購入する靴が本当に「締めの1足」となったワケだ。そうなるとやはり前の記事で紹介した「中古市場でも高くてなかなか手が出せないオールデン&コードバン&バーガンディの逸品」を…と考えたのだが、オールデンの靴は既に5足持ってるし、コードバンの靴は7足持ってるし、バーガンディ色の靴も3足持ってることに気づき、これ以上同じ系統の靴があっても却ってローテーションに困ると判断しました。そこでまだ持っていない仕様で、自分の生活スタイルに合っている(合わせられそう)な靴を探した結果、「スエードのチャッカブーツ」に辿り着きました。
※わざわざ「締めの1足」と銘打って靴を買い足すことしなくてもいいじゃん、ってツッコミは無しでお願いしますw
現行のチャーチ(2013年以降)は「五都市チャーチ」と呼ばれていて、直営店を構える五都市(順番にロンドン、ニューヨーク、パリ、ミラノ、東京)がインソールのロゴに文字通り記載されている。プラダに買収される1999年よりも前、つまりインソールにミラノと追記される前のチャーチを「旧チャーチ」「旧旧チャーチ」と呼んだり、それぞれ「三都市チャーチ」「二都市チャーチ」と区別されたりする。こんな風に呼ばれるようになったのは単に製造年代を把握するためのものではなく、プラダ買収後のチャーチの品質が悪くなったと囁かれるようになったかららしい。そのせいなのか分からないが、三都市以前のモデルは今でも高い値段で中古市場に出ている。自分が購入したモデルは「四都市チャーチ」。つまりプラダ買収後で東京に直営店がオープンする前のものである。
同シリーズには自分が購入した「ライダー(無印)」と、もうひとつ「ライダー3」ってモデルがある(なぜか「ライダー2」は検索しても出てこないw)。アッパーはどちらも同じで「無印」がクレープソール(天然ゴム)、「3」がダイナイトソール(人工ゴム)を底部に使用している。クレープソールのほうがダイナイトソールよりも柔らかく、それが衝撃吸収性や履き心地の良さに繋がっている。ただ濡れた路面ではクレープソールのほうが滑りやすく(それでもレザーソールよりは滑らないけど)、また天然ゴムゆえに熱を持ったアスファルトやタイル路面の上、更にセルフスタンドなどでガソリンや灯油がごぼれた場所を通るとソールが溶け出す恐れもある。そしてクレープソールは表面がネバネバのニチャニチャなので路面上のゴミ、砂、ホコリ、髪の毛などがくっついてしまい、この靴履いて出歩いていたらすぐに靴底が真っ黒になる。しかもネバネバのニチャニチャなので汚れをブラシで払い落とすことができない。まあ一度汚れが付いた場所はもうネバネバのニチャニチャではなくなるので、その上から汚れが盛られることはなくなるけどねw

ベスト:Urban Research
カットソー:Saint James
パンツ:Orslow
サイズがUK6.5なのでもしかしたらキツイ(履けない)かなと心配したが、実際はジャストフィット。アイレットが2穴なので脱着も他の紐靴よりラク。足首部分に余裕がないせいか履き口が大きく開かないのだが、内側の革が銀付きなので、履く時もそこまで抵抗なく足が滑って入ってくれる。アッパーの起毛は長く、ブラッシングしてもなかなか整わない。良い革を使っているのは間違いないのだが、同じスエード靴だったら「⑥クロケット&ジョーンズ」のほうが上質な肌触りを感じる。やはりミラノ買収後のチャーチの品質は劣ってしまうのか…なんて思わない。そこは「腐ってもチャーチ」である(いやもともと腐ってないわ!)。履いてしまえば当然ロゴは見えなくなるので「何都市チャーチ」かなんて関係ない。コーディネートの守備範囲も広いし、雨の日にも履けるし、スエードだからスムースレザーの靴よりもメンテナンスは遥かにラク(ブラッシングするだけ)。総じてコスパは高い。締めの1足にふさわしいポテンシャルを持った靴だと自負している。
[5項目自己採点(25点満点)]
ルックス:4.5
履き心地:4.0
汎用性:4.0
コスパ:4.5
満足度:4.5
合計:21.5
以上で革靴コレクション全15足の紹介が終わりました。
次回はこの15足をまとめて比較したり色々と考えを述べようと思います。
そんじゃ、また☆
